こんにちわ!
渋谷のタロット占い屋、中川龍です!
今日はタロット占いの「生命の樹スプレッド」について、解説します😊
生命の樹スプレッド
そもそも「生命の樹」ってなんなの?
生命の樹とは、、、
エヴァンゲリオンなどでもちょいちょい背景にのっていた、これです。
じゃあ、これは何なのか?
結論から言うと、わかりません。笑笑
2世紀から6世紀頃のどこかで、何者かが「形成の書(セーフェル・イェツィラーの書)」というのを書きました。
著者はノアの箱舟で有名なアブラハムさんだという説もあれば、ユダヤ教最高の律法学者の一人アキバ・ベン・ヨセフさんだとも言われていますが、結局のところよくわかりません。
そしてその本の中に、なんか書いてある図。
それが生命の樹です。
しかしこの図にどういう意味があるのかは、誰もわかりません。
完全に、謎の図です。
少し話は変わりますが、西暦1000年くらいの頃に、ソロモン・ベン・イェフダー・イブン・ガビーロールという人がいました。
この人はフェイトアポカリファというアニメでは「アヴィケブロン」という名前でも出てきて、ゴーレム職人的なキャラだった人です。笑
この人は、「流出説」という哲学思想を提案しました。
これによれば、「全ての存在は、最高の原理である神の意志から、知性、世界精神、自然の順に流出してきたのだ」とされました。
彼は他にも「生命のみなもと」という詩集を出しました。
この本では、すごくざっくり解説すると、
「人間はみんなもともとは純粋な魂だけの存在だったんやで」
「でも現世に降臨するまでの間に、どんどん色んな不純物をとりいれちゃって、それで現世の人間はみんな奪い合い憎しみあい、この世は悲しいことになっちゃってるんや」
「だから不順を取り払い、魂だけの存在に回帰すること、それが人々を救済するために必要なんや」
みたいな思想が提案されていました。
その後、16世紀頃。ユダヤ教の神秘主義思想「カバラ」のなかで、
謎の図「生命の樹」と、ソロモンの「生命のみなもと思想」が合体して、
「生命の樹の図は、神様による人間想像の設計図や!」
「人間が魂に戻るために必要な過程が描かれてるんや!」
という感じで解釈されました。
その後、現代。
現代ではこれらの解釈がさらに発展?し、
「生命の樹スプレッドで占うと、その人間がどのような設計図をもとに作られたかを解明することができますよー😊」
みたいな感じで扱われるようになりました。笑
生命の樹スプレッドでの占い方!
生命の樹スプレッドでは、カードを10枚引き、以下のように展開します。
by「鏡リュウジの実践タロットリーディング」より
それぞれのポジションには、以下のような意味があります。
- ケテル(王冠) その人物の基本的なスピリット。神から流出した最初の原型。
- コクマー(知恵) その人物はどのような父性を受け育ったか?(その人物は両親からどのような指導や指示を受けてきたか、何か問題があったときどのような対処を示されたか等)
- ビナー(理解) その人物はどのような母性を受け育ったか?(その人物は両親からどのように愛されて受け入れられてきたか、何か問題があったときどのような許しを得たか等)
- ケセド(慈悲) その人物は何に救われたか?何を精神的な支えとし、育ってきたか?
- ゲブラー(峻厳) その人物は何と戦ったか?何を己の敵とし、打ち勝つべく、抗い、育ってきたか?
- ディファレト(美) その人物の霊性(スピリットが肉体に入る以前の段階)の完成図。ここまでを踏まえたうえで、どのような形の霊性を獲得したか。
- ネツァク(勝利) その人物はどのようなゴールに対して到達をイメージし、勝利を感じ、進むことができるか?
- ホド(栄光) その人物はどのようなゴールに遠きを感じ、恐れを抱き、避けてしまいがちになるか?
- イェソド(基礎) その人物の魂(スピリットが肉体に入った段階)の完成図。ここまでを踏まえた上で、どのような形の魂を獲得したか。
- マルクト(王国) その人物の体の完成図。その人物の物質界における姿。ここまで全ての結果としての、その人物の最終的な完成形。
「霊・魂・体」
という表現だとピンとこない人は
「守護霊とか守護天使的なもの・魂・体」
と言い換えるとわかりやすいかもしれません。
生命の樹がピンとこないひとは、アイデアが具現化していくときの流れで考えてみよう!
生命の樹では、全ての人間は上記11のセフィラを通過することで、物質世界における「人間性」を形成すると考えられています。
これだけだとちょっと何を言ってるかわかんないかもしれません。
これは、「アイデアが具現化してくときの流れ」を例にすると少しわかりやすいです。
- まずはじめに、アイデアがひらめいて、原型が生まれます。これが、ケテルの段階です。
- まずは「コクマー(知恵)」によってどのように具現化していくかを考えます。
- 「ビナー(理解)」によって、そのアイデアをより深く理解し、どのように組み立てるとより良い商品になるかをブラッシュアップします。
- ケセド(慈悲)を支えに、生み出していく過程にどんな苦しみがあっても乗り超えることができます。
- でもそれだけではただの自己満足で終わってしまうかもしれません。そこで「ゲブラー(峻厳)」な視点で、このアイデアが市場に受け入れられないかもしれない理由としっかり向き合い、それを一つずつ潰していきます。
- こうしてアイデアの基本形が完成します。まだ完成ではありませんが、ひとまず最低限の骨子の部分ができあがります。現代風に言うと「クローズドβ版」のようなものです。これがディファレト(美)の段階です。
- 生み出されたアイデアをさらに商品として完成させるために、さらに作業を進めていきます。このときは、ネツァク(勝利)を信じる心が原動力となっているでしょう。
- しかし時には、自信を失う瞬間もあるかもしれません。そのときあなたは、勝利が遠いもののように感じられるでしょう。これがホド(栄光)です。
- こうして様々な葛藤を乗り越えた末、「イェソド(基礎)」が完成します。オープンβ版のことです。
- そしてそれをついに市場に放ちます。これが「マルクト(王国)」の段階です。
生命の樹では、人間もこれと同じように、
「まず天界から流出し」
「それが現実世界と混ざり合うことで、まず霊を持ち、魂を造り、そして肉体を形作る」
と考えられています。
このことを示しているのが、これらのセフィラなわけです。
図を見ると10個のセフィラの他に、0番ダアト(知識)というセフィラがあるのですが、ここは無のセフィラであるため、カードは何も置きません。
3ビナー(理解)から4ケセド(慈悲)に移行する際にここを通過していると言われていますが、ここに何があったかはわかりません。
もしあなたが、全てのカードをレイアウトしたあとで、ここに何かイメージが湧いてきたなら、それがあなたのダァトかもしれません。
生命の樹をもう少しわかりやすくすると…?
このスプレッドは、各ポジションの意味がとても複雑でわかりづらいです。
そこでこれらをもう少し簡易に「ふつうの性格診断っぽく」書くと、以下のようになります。
- ケテル(王冠) その人の基本的な性格。
- コクマー(知恵) その人の男性的な一面、問題が発生した際の対処能力、緊急時にどのように動くかなど。
- ビナー(理解) その人の女性的な一面、問題が発生したときに他者にどのように理解や共感を示すか、どのように許すか、寛容であるか等。
- ケセド(慈悲) その人物の支援になるもの。その人物が味方として捉え、元気を出せるもの。
- ゲブラー(峻厳) その人物の障害になるもの。その人物が敵として捉え、疲弊してしまうもの。
- ディファレト(美) その人物の守護霊的な何かの性質。
- ネツァク(勝利) その人物がすでに自信があることは何か?
- ホド(栄光) その人物がまだ自信がないことは何か?
- イェソド(基礎) その人物の魂の性質。
- マルクト(王国) その人物の肉体の性質。
ただし、一般的な解説書や解説サイトでは、
「一般向けにわかりやすくするために省略しすぎた結果、本来の意図とはだいぶかけ離れ、安っぽくなってしまった生命の樹スプレッド」
が紹介されていることが多いので注意しましょう。
峻厳の柱、慈愛の柱、中庸の柱
生命の樹では、
ビナー、ゲブラー、ホドからなる左側においてある3枚を「峻厳の柱」と呼び、これは女性的な力を意味するとされています。
コクマー、ケセド、ネツァクからなる右側の3枚は「慈悲の柱」と呼ばれ、これは男性的な力を意味するとされています。
ケテル、ティファレト、イェソド、マルクトからなる中央の4枚は均衡の柱と呼ばれています。
女性が峻厳で、男性が慈悲って、なんか言葉のイメージと真逆な感じがしますが、錬金術などの世界では「なにごともバランスが大事!」「男性的なものと女性的なもの、この二つはどちらも大事なんやで!」みたいな思想があるので、そういうのが反映されているのかもしれません
生命の樹スプレッドの様々な解釈
生命の樹は、概念が壮大すぎて、そのままだと「どう占ったらいいか」がいまいちピンとこない人も多いかもしれません。
そこで、いくつかのタロット解説書の中から、参考になりそうなものを紹介します。
鏡リュウジの実践タロットリーディングにおける「生命の樹スプレッド」の解釈
日本の占い界の有名人、鏡リュウジさんは、著書「実践タロットリーディング」において、生命の樹をこんなふうに解説しています。
- ケテル・精神面の目標。人生において向かうべき到達点を表す
- コクマ・情熱。情熱のありかや、エネルギーの状態を表す。
- ビナー・試練。これから乗り越えなければならない試練を表す。
- ケセド・自分の武器。現状、有利に働くものを表す
- ゲブラー・手放すべきもの。現状、不利に働くため手放した方がいいものを表す。
- ティファレト・達成。達成することのできる夢や目標を表す。
- ネツァク・対人関係。周囲の人々との関係の良し悪しを表す。
- ホド・仕事コミュニケーション。仕事で出すことのできる結果や、職場の環境を表す。
- イエソド・無意識。心の底で恐れるものや気付いていないトラウマを表す。
- マルクト・現状。状態や置かれている状況を表す。
この生命の樹スプレッドでは、「あなたはどこに向かって進めばいいのか?」を掘り下げるためのスプレッドとして、再構築したようですね😊
あんまり魔術魔術してる感じよりも、これくらいシンプルにしちゃったほうが、わかりやすくて実占ではやりやすいかもしれませんね☺️✨
イーデングレイ・啓示タロットにおける生命の樹
近代タロットの母と呼ばれているイーデングレイは、啓示タロットのなかで、「生命の樹法」というスプレッドを紹介しています。
- 対象者のもっとも高い知性
- 創造的な力。父のカード
- 生命、知恵、母のカード
- 美徳、長所
- 克己心、知的あるいは肉体的な力
- 犠牲の精神、健康
- 性愛、愛、欲望
- 出産、芸術、技能
- 想像、創造的な精神的、肉体的な力
- 肉体、あるいは世俗的な家庭
予備カードとして、次の七枚のカードを取り、裏のまま左隅に置く。(他のカードは全部表にしておく)
これは、ダートパックあるいは、限定パックと呼ばれている。
他のカード全部が解釈された後にのみ、読まれるものである。
これは、まだ 見えない状態にあるもの、対象者の近未来を表している。
左の枝に置いたカードは、妥協せず、厳しく解釈されるべきである。
真ん中の枝にあるカードは中庸と妥協の精神で解釈される。
右の枝にあるカードは、愛と哀れみの心を持って解釈される。
「占いの技術を経験した者は、象徴カードを中に残し、全部のカードを使って、完全な生命のリーディングを試みてもいいだろう。
そうすると、各1枚のカードの代わりに7枚のカードが十個の位置に置かれる。
また、ダートパックは8枚になる。
全部の配置は3回行われる。
1回は過去、1回は現在、さらに1回は未来についてである。
この完全な生命の木法は、一人の対象者について年に二回以上行ってはいけない。
イーデングレイさんは、もう少し「原点の生命の樹」のイメージで、タロット占いに落とし込んでいますね。
わかりづらいですが、でもなんとなく雰囲気は伝わったかと思います。
78枚、全部使って占う、完全な生命のリーディングというやつは、いつかやってみたいのですが、あまりにめんどくさそうなので、僕もまだやったことないです、、、笑
以上、生命の樹スプレッドの解説でした😊
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