トートタロットって何なの？ウェイト版と何が違うの？どんな人におすすめ？すべてまとめてみました！｜占い師のなり方・集客方法・稼ぎ方がわかるブログ(中川龍のブログ)

トートタロットとは？

トート・タロット (Thoth Tarot) とは、イギリスの魔術師「アレイスター・クロウリー」がデザインし、女流画家フリーダ・ハリス（英語版）が描いたタロットカードのことです。

みんながよく知ってる普通のタロットは、「アーサー・エドワード・ウェイトさん」という魔術師さんが作って、ライダー社というところが販売しているため、
「ウェイト版タロット」
「ライダー版タロット」
「ライダー・ウェイト版タロット」
と呼ばれています。
こちらですね。
↓

　
これに対してトートタロットは、「アレイスタークロウリーさん」という魔術師さんが「トートの書」という本を出したときに挿絵として描いたものでした。
だから現在でも「トートタロット」と呼ばれています。
絵柄が以下のような感じになってて、ウェイト版タロットとはだいぶ印象が変わっています。
↓

　
ちなみに、ウェイトさんもクロウリーさんも、どちらも魔術結社「黄金の夜明け団」の出身です。

トートタロットは、普通のタロットとどう違うの？

カードデザインが違う

上の画像を見てもらえればわかる通り、まずカードデザインがまったく違います。

例えば、節制のカードは「あしゅら男爵」みたいになってます。

愚者のカードはなんか強そうになりました。

アレイスタークロウリーさんは、「より魔術的なタロット」を作りたかったようで、不可思議な絵柄の中に魔術的なシンボルや記号がたくさん詰め込まれています。

各カードの名称が違う

トートタロットでは、クロウリーの思想（セレマ神秘主義）が反映された結果、カード名称が一部変更されています。

『正義』 JUSTICE が『調整』 Adjustment
『運命の輪』 WHEEL OF FORTUNE が『運命』 Fortune
『力』 STRENGTH が『欲望』 Lust
『節制』 TEMPERANCE が『技』 Art
『審判』 JUDGEMENT が『永劫』 The Æon
『世界』 THE WORLD が『宇宙』 The Universe

大アルカナはアテュに変更

トートタロットでは、大アルカナのことを「アテュ」と呼びます。

大アルカナは順番もすこし違う

ウェイト版タロットでは８番が力、11番が正義でしたが、
トートタロットでは8番が調整、11番が欲望となっています。

この順序変更は、両者の原点であるマルセイユ版タロットのころの構成に戻したものですね。

小アルカナのペンタクル（コイン）は、ディスクに変更

トートタロットでは、小アルカナのペンタクル（コイン）のことを「ディスク」と呼びます。

コートカードのキング・クイーン・ナイト・ペイジは、ナイト・クイーン・プリンス・プリンセスに変更

ウェイト版ではキング・クイーン・ナイト・ペイジだったものが、トートタロットではナイト・クイーン・プリンス・プリンセスになりました。

正逆位置をとらず、エレメント相性をみる

ウェイト版タロットでは、正位置・逆位置という概念があり、カードがどの向きで出たかによって、解釈が変わっていました。
しかしトートタロットではこれが存在しません。
代わりに各カードに地水火風のエレメントが割り振られており、これが良い相性の組み合わせで出たときは正位置のように読み、悪い相性の組み合わせで出たときは逆位置のように読むといった手法が採用されています。
（このやり方は、黄金の夜明け団のタロット技法を踏襲しています）

そもそもアレイスタークロウリーって誰なの？

アレイスター・クロウリーは、アーサー・エドワード・ウェイトと同じく黄金の夜明け団出身の魔術師です。
ただ、ウェイトさんどちらかといえば、現代でいうと「鏡リュウジさん」のような一般庶民にもわかりやすい占い解説書を書いてる人だったのに対して、クロウリーは
「怪しい魔術しまくり」
「性魔術とかも研究してた」
「1900年代だというのに、サバト的な乱交パーティをしてた」
「セレマ神秘主義というオカルト思想を展開した」
「キリスト教を批判しまくり！」
「麻薬常習者」
「バイセクシャルで男も女もどちらも恋愛対象と公言！（当時はまだ同性愛への理解なんて全くない時代！）」
と、かなりセンセーショナルな話題に事欠かない人物だったようです。

そのため、彼を「世界最高の魔術師」と呼ぶ人もいれど、世間一般からは「世界最大の邪悪」なんて呼ばれたりもしてたそうです。

イギリスのオカルティスト、儀式魔術家（英語版）、著述家、登山家。オカルト団体を主宰し、その奔放な言論活動と生活スタイルで当時の大衆紙から激しいバッシングを浴びた。
スピリチュアル哲学のセレマ思想を提唱して「法の書」を執筆したことで知られる。
その波乱の生涯の中で数多くの著作を残しており、日本でも1980年代から数々の邦訳版が刊行されている。

by wikipedia　アレイスタークロウリーより