タロットカードの意味・大アルカナ

タロット8【力】のキーワード、意味、解釈ポイント、リーディング例

「力」の基本的なキーワード

このカードは一般的には以下のような意味があるとされています。

不屈、強い意志力、忍耐力、信念、実行力
理性、自制、知恵、勇気、冷静、持久戦、潜在能力の引き出し、成熟。

力のキーワード解説


力の意味と、リーディング例(正位置の場合)

このカードはスフォルツァ版タロットの時代は、「剛毅(意志が強固で不屈なこと)」という名前でした。
マルセイユ版では、なぜか「力」に変わっていました。
マルセイユ版は製作者不明なので、なぜ名前が変わったかは不明です!

黄金の夜明け団では、これを「不屈」としました。
さらに、このカードはもともと11番だったんですが、8番においたほうが獅子座に対応できて、意味的にしっくりくるので、順番を入れ替えてしまいました!
ウェイト版タロットでもその順番が踏襲されているため、このカードを8番にもってきています!

獅子座の特徴は以下の通りです!

  • ものすごく大きな成功を実現するために地道な努力をすることができる。
  • 大きな成功に至るため、一つ一つ小さな成功を積み重ねていくことができる。
  • 圧倒的な粘り強さを発揮し、「諦める」などという選択肢は存在しない
  • 人一倍の努力家であり、また結果を出すため、周囲から「偉大なカリスマ」のように扱われやすい。
  • 完璧を愛し、この優れたレベルに達することができるのは、自分だけだと思っている。

要するにこのカードが示している「力」ってのは、単純な武力や暴力のことではなく、「目標に向かって地道に行動していく心の力」のことですね!
それは「瞬間的に発揮される一時的な勢いのような力」ではなく、「持続的に発揮される強固な信念のような強さ」のことです。
このカードが出たとき、相談者は「獅子座のような自分」が強く出て、目の前の問題に対して圧倒的な粘り強さを発動するのかもしれません。

恋愛で占っているなら「諦めないぞ」と決意を新たにするのかもしれません。
でもそれはストーカーのようになるということではなく、ストイックに自分磨きを重ねてめっちゃ美人になろうとしたり、「現実の結果」につながるであろう行動努力をしっかり継続することができるようなイメージです。
その姿はとても「意志が強い人物」に見えるので、周囲の人からも「なんか最近変わったよね!すごいよね!」なんて言われたりして一目置かれるようになるかもしれません。

仕事で占っている場合は、やはりこちらもなんらかの結果を出すためにめちゃんこ行動するのでしょう!
そして結果を出すのでしょう!
自分が「これを成したい」と思う者に対して、それを成すための行動をしっかり継続し、明確な結果を出す。
獅子座というのは、そういう人物像のことです!

力の逆位置に関して

僕自身は逆位置を採用していないので、
ここでは「このカードをネガティブな意味で解釈するときの例」という意味でご紹介します。

このカードが逆位置で出たときは、上記のような獅子座の特性が悪い方向に強まってしまっているときです。
獅子座のような力は、悪いほうに働くと
「がんばりを認めてもらいたい」
「偉大な結果を出している自分を褒められたい、賞賛されたい」
「我が強く、自分が中心でないと気が済まない」
「弱音ばかり吐いている人間を見下し、嫌う」
といった感じになりがちです。
このカードをネガティブに解釈するとしたら、そういう感じですかね😊

恋愛であれ、仕事であれ、
「自分の努力を認めるように」と誰かに求める雰囲気を出してしまい、
そこからなんらかの状況悪化を招くのかもしれません。

力のキーワードをもっと深く

力のキーワードは「不屈」だの、「意志力」だのと書いてあるので、多くの人はこれをみて「めっちゃ強くて固そうなイメージ」「自分に対して優しさよりも厳しさを求める感じ」を思い浮かべるかもしれません。
しかしこれは間違った認識です。
本当の強さとは、「自分に優しい人」にしか発揮できないものだからです。

本当の「力」は、自分への優しさがあって初めて成立する

このカードでは、女性がライオンを優しく包み込み、手懐けている様子が描かれています。
彼女は決して力ずくではなく、暖かい抱擁によって、ライオンを制御しています。
ライオンは逆らうこともなく、彼女の導きに従っています。
この構図こそがまさに、人が「強い心」を実現するための必要な姿です。
どういうことかというと…

何かに挑戦してうまくいかなかったとき、人はついつい「どうして私はダメなんだろう」と考えてしまいがちですが、これでは「失敗した自分」を否定してしまっているので、あなたの中の「失敗してへこんでる自分」が余計に傷ついてしまいます。

すると、あなたは、あなたに対して、反抗心を感じます。
「どうして私を認めてくれないの?」
「失敗した私は認めてもらえないの?」
「常に成功した私しか、私として認めてもらえないの?」
「だったらもう頑張りたくない」
「もう二度と頑張りたくない」
「もう絶対にがんばってあげない」
という思考が芽生えます。
「失敗した自分」というライオンを、力ずくで押さえつけようとすればするほどに、ライオンは内心でどんどん暴れ出し、あなたの活力を奪っていくのです。

こういう時は、「失敗した自分」を認め、優しく包み込むのが正解です。
「そうか、失敗しちゃったんだね」
「悲しかったね」
「辛かったね」
「でも失敗したっていいんだよ」
「あなたは成功しなくたって、すでに認められているんだよ」
こういう言葉を、自分自身に投げかけてあげるのです。

するとあなたは、あなたに対して、親しみを感じます。
あなたは、あなたのことを「味方になってくれる存在だ」と感じます。
だから「あなたのためにもう一度がんばってみよう」と思えるようになります。

ライオンを力ずくで押さえつけるのではなく、ただただ認め、優しく包み込む。
するとライオンはあなたの味方になるのです。
そしてライオンと一体になったあなたは、心から「もう一度挑戦してみよう」と思えるようになるのです。
このように、本当の「忍耐力」とは「自分に優しい者だけ」が発揮できる力なのです。

貫きたければ、自分を許そう。

ただしこのことは、「体験」がない人には、いまいち何のことだかよくわからないかもしれません。
もしここまでの文章がどういうことかよくわからない人は、とりあえず実際にやってみてください。
実際に「自分を許す」ということをやってみれば、わかります。
以下、いくつかの心理系・自己啓発系の本から、同じことを書いている部分を引用します!

1 自分を許す
ミスをしても自分を責めるのはやめよう。
「自分はなんてバカなんだ」とののしったり、自分を非難したりしてはいけない。
そんなことをすると、自分のすることは何でもまちがっているんじゃないかという気持ちになって、さらにミスを繰り返すことになるだけだ。
その反対に、自分がミスをしても、「だいじょうぶ、たいしたことはない」と心の中で自分にやさしく声をかけよう。
そうすれば、プレッシャーが軽くなってミスを繰り返しにくくなる。
自分にやさしくすると、もっといいことがある。
それは、あまりよくなかった決定に悩まないことによって、自分はなぜまちがった決定をしたのかを学習する余裕ができるからである。
そうすれば、今後、同じようなミスを繰り返さないための対策を立てることができる。
だれだって選択ミスをしてしまうことがある。
しかし、それはわざとではない。
みじめな気分になることを人生の目標にしている人はひとりもいないはずだ。
この次、ミスをしたときは、ミスをすることは正常で、だれでもミスをするのだということ、自分が犯したすべてのミスは、重大なミスも含めて一〇〇パーセント自分で許せるということを忘れないようにしよう。

by「うまくいってる人の考え方」より

私は、母子家庭のひとりっ子育ちでした。
高校から厳しい全寮制に入ったものの、大学受験に失敗し、就職活動も失敗、転職を繰り返していました。
話下手な自分が嫌いでしたし、父親がいないこともできるだけ隠しておきたいと思っていました。
「なんで母は離婚してしまったんだ」と母のことを責めていました。
私は、長い間「自分と仲良くなれない」人間でした。
ところが、そんな私に対して、アドラーは「大切なことは何が与えられているかではなく、与えられているものをどう使うかである」(『アドラー心理学入門』100ページ)という言葉を残してくれました。
この言葉を聞いて、私はアドラーに「今与えられているものを見てみなさい」と言われた気がしました。
そうすると、「日本という恵まれた環境に生まれた。父はいなかったけれど、ひとりっ子で祖父母と同居していたので、母からも祖父からも祖母からもたっぷりと愛情を注いでもらえた。兄弟間の競争がなかったぶん、穏やかにすごせた。ひとりっ子だったからこそ、ひとりで工夫して遊んだり、ひとりで自分の時間を使うことが上手になった。全寮制で厳しい上下関係を高校時代に経験できたからこそ、会社という縦社会での立ち振る舞いが自然とできるようになった……」といった、さまざまな「すでに私に与えられているもの」が見えてきたのです。
「与えられたものはすでにたくさんある」
「与えられたものをどう使うかを考える」
これらは、それまで考えてみたこともなかった視点でした。
私はずっと、才能や能力、性格や家庭環境のせいにすることで、努力すること、挑戦することから逃げていました。
けれども、視点を変えることで話下手な自分を初めて受け入れることができました。
不得意なこともあるけれど、それが味や魅力になる。
得意不得意のある等身大の自分を受け入れて、今あるものをどう生かすかを考えればいいのだと。
今の人間関係、大切な人とのつながり、能力、学んできた知識、経てきた知識、小額かもしれないが貯めてきたお金、残された時間……たくさんの「今あるもの」を生かしていこうと思えました。
そして……
「自分の人生もまんざらじゃない。自分もやれる、この人生イケてる!」
と、初めて思えたのです。
なぜ、今まで気付かなかったのだろう?
こんなに時間も与えられているし、相談できる人もいるし、たくさんのことにチャレンジして失敗した経験もある。
自分だって冒険の人生を歩んできたし、歩んでいけると思えました。
そう思えたら「自分と仲良くなる」ことができて、気持ちがすごくラクになりました。
すると、挑戦したくなってきたのです。
むずむずしてきたのです。
私の「行動イノベーション」の胎動が始まったのは、この頃です。

by「本気で変わりたい人の行動イノベーション」より

「どうしたら強くなれますか」 そんな質問が後を絶たない。
希望の光はいつも固定観念とは逆にあることが多い。
強くなるためには、強くなろうと力まないことだ。
強くなろうと必死に力むのは、自分に勇気がないから努力することで一時的に現実逃避しているだけだ。
本当に勇気がある人は、決して力まない。
強くなるための勇気とは、自分の弱さを正面から受容することだ。
自分の情けないほどの弱さと、とことん向き合うことだ。
自分の呆れ返るほどの醜さと、とことん向き合うことだ。
最初は自己嫌悪に陥ってしまうかもしれないが、それは向き合い方がまだ中途半端だからだ。
とことん向き合うと、自分という人間がこれ以上でもこれ以下でもない存在だと把握できる。
ありのままの自分を把握できた人は、ありのままの自分を愛せる。
欠点も含めたすべてが自分なのだと愛おしくなる。
ありのままの自分を愛せた人は、ありのままの他人も愛せる。
ありのままの自分を愛せない人は、ありのままの他人も愛せない。
自分を愛せることが、勇気だ。
他人を愛せることが、勇気だ。
「強さ」と「弱さ」は敵対するのではなく、親友なのだ。

by「どうせ変われないとあなたが思うのはありのままの自分を受け入れたくないからだ」より

女帝のページでも解説しましたが、人が自分の力を最大限に発揮していくためには、成長していくためには、「健全な自己否定」が必要です。
しかし健全な自己否定を行うためには、絶対的な「母性」、ありのままの自分が許されているという感覚が必要です。

このカードは、まさにそれが実現し、自分と自分が統合されていく瞬間、
頭の自分と内面の自分が一つになった瞬間を意味しているのかもしれません。

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