タロットカードの意味・大アルカナ

タロット3【女帝】のキーワード、意味、解釈ポイント、リーディング例

「女帝」の基本的なキーワード

このカードは一般的には以下のような意味があるとされています。

「母性、受容性、許し、物質的な豊かさ、芸術などを楽しむ、美しく着飾る」

女帝のキーワード解説


女帝の意味と、リーディング例(正位置の場合)

黄金の夜明け団では、このカードを「金星」に属するとしました!
金星は「喜び、愛、美、所有、芸術、物質的豊かさ」などを意味する星です!
ここらへんのイメージから、このカードは「物質的豊かさ全般」を意味すると言われていますね!
さらには「女帝」というカード名称のイメージから「母性を意味する」とされることも多いようです!

ちょっと意味の幅が広いカードなので、これをどのようにリーディングするかはケースバイケースで柔軟に考えていきましょう!
まず「母性」というワードから広げるのであれば、恋愛の場合、未来の相談者は好きな人の欠点や弱さを許し受け入れることで、状況を好転するのかもしれません。
仕事の場合は、会社の同僚や後輩、時には上司などに対して、同じく「許し」を示すことで状況を好転するのかもしれません。
あるいは、許す対象は他人ではなく、自分自身かもしれません。
自分のこういうところが嫌いとか、自分のこういう欠点が恥ずかしいみたいな感覚を抜け出せるのかも!

金星系のワードから広げる場合は、
「豊かさ」というワードから広げるのであれば、恋愛の場合は、「美しく着飾ることでハートを射止める」とかが考えられるかもしれませんね!
仕事の場合は、単純にお金の流れがめっちゃよくなるのかも!
起業相談などでこういうカードが出たら、めっちゃお金持ちになれそうですね笑
あるいは、装飾を楽しんだり、芸術的なものを楽しむようなイメージで考えると、良い発想が得られると読むこともできます。
状況に応じて合いそうなものを選んでください😊

その他、よくありそうなリーディング例を並べておきます。
・ありのままを許す。
・欠点や欠落を受け入れる。
・認める。
・包容する。
・愛する。
・裕福な生活に浸る。
・欲しいものに囲まれる。
・芸術や文化に触れる。
・美を追求する。
・着飾る。
・身体で感じる快楽を得る。

女帝の逆位置に関して

僕自身は逆位置を採用していないので、
ここでは「このカードをネガティブな意味で解釈するときの例」という意味でご紹介します。

黄金の夜明け団では正逆位置という概念を使わず、各カードに割り振られているエレメンタルの相性から吉凶を見るのですが、女帝に割ふられている金星は、地星座である牡牛座と風星座である天秤座、二つの支配星であるので、女帝のカードは風と地の相克による悪品位を中和することが出来ると考えられています。
そのためこのカードは、基本的に「悪い意味でとることがないカード」とされています。
僕個人としてはこの解釈のほうが好きなのでこちらを採用することが多いです。

一般的な初心者向けタロット解説書では、このカードは逆位置のときは「装飾過多」や「過保護」を意味するとされていることが多いです。
金星的な力が強まりすぎていると解釈するのであれば、
愛や喜びに耽溺しすぎていたり、
美しく着飾りたい気持ちが装飾過多になっていたり、
物質的な豊かさを求める気持ちが浪費につながりすぎているといったニュアンスなのでしょう。
あるいは母性的な要素が強まりすぎて過保護になるということなのでしょう。

具体的には、
「けばけばしくなる」
「お金を使いすぎる」
「無駄遣いが止まらない」
「食べ過ぎ、飲み過ぎ、太り過ぎ」
「世話ばかり焼きたがって失敗する」
「依存的になる」
「子離れできない」
といった感じのリーディングが考えられます!
状況に応じて合いそうなものを選んでください😊

女帝のキーワードをもっと深く

そもそも母性・父性とは何なのか?

そもそも母性とはなんなのでしょう?

それは、大きくいえば「ありのままを肯定すること」です。

具体的には

  • まだ未熟なことを許すとか
  • 他人より劣ってることを許すとか
  • 欲求を満たしてあげるとか

等のことです。

母性を受け取ると、子は「生きることへの安心」を得ることができます。
「生きることは素晴らしいことだ」という感覚が根付きます。
すると、「多少の批判や否定を受けても動じない心」を得ることができるようになり、次に説明する父性を受け取るための下地を整えることができます。

父性とは母性の逆で、「ありのままを否定すること」です。
具体的には

  • 未熟さや劣等を克服すべく、成長を求めることです。
  • 「わがままを言っていい時・我慢すべき時」などの分別を求めることです。

これだけ聞くと、「母性=らくなこと」「父性=きびしくてつらいこと」という印象を受けるかもしれませんが、そうではありません。
この二つは、どちらも必要なことです。

なぜなら「父性」がなければ、人は「成長意欲」を持つことができません。
そして成長意欲がなければ、自分の能力を高めることも、可能性を広げることもできないため、社会の中でその存在を必要とされることができず、誰からも必要とされず、孤独な人生を歩むことになり、「生きる意味がわからない」といった状態に陥りやすくなります。
しかし父性をしっかり受け取ることができれば、人は自分の能力を高めることができ、可能性を広げることができるため、社会の中で必要とされることが多く、社会の中で自分の役割をしっかりと実感することができ、「生きる意味」のようなものを感じやすくなります。

母性と父性は、順番に受け取る必要がある。

しかしここで重要なのは、「母性が十分に与えられた後でないと、父性は伝わらない」ということです。
この二つはバランスではなく、「まず初めに母性、次に父性」という順番を追う必要があります。
この順番が正常に守られていれば、つまり母性を受け取ったのちに父性を受け取ると、子は「健全な自己否定」ができるようになります。

健全な自己否定とは、ただの自己嫌悪とは違い、「今の自分のままではまだ理想通りではないから」「少しでも理想の自分に近づくために、こんな努力をしてみよう」といった思考のことです。
健全な自己否定ができる人は、自分の能力や才能をどんどん伸ばすことができます。
だから「人の役に立つこと」ができます。
だから社会の中で自分の居場所を確立することができます。

母性をあまり受け取っていない段階から父性を求められると、子は健全な自己否定ができず、代わりに「自己嫌悪の多い人間」に育ちやすくなります。
自己嫌悪とは、自分を否定してばかりいるわりに、そういう自分を変化させるための行動を何もとらない状態のことです。

人間が健やかに育っていくためには、この母性と父性を「順番に」受け取り、健全な自己否定を行う必要があります。
しかしほとんどの人は、このことを知りません。
だから世の中には、子に母性を与える前に、先に父性を与えてしまう親がたくさんいます。

人が幸福に生きるには、母性を受け、父性を受け、自立することが必要。

話をまとめます。
つまり人が幸福に生きるために必要なことは、以下のような段階をふむことです。

  • まず母性を受け取り、「生きることは素晴らしいことだ」という感覚が根付かせ、多少の批判を受けても動じない強い心を育む。
  • その心をベースに父性を受け取り、自分の欠点や弱さにしっかり向き合う姿勢を持つ。
  • これらが全てスムーズに行われると、その人物は何か問題が起きたとしても、それをいちいち他人のせいにせず、自分のせいにすることができるため、自分の幸福にするのも不幸にするのも他人ではなく自分自身だという感覚で生きることができ、どんどん自力で幸福を獲得することができる。
  • そしていつでも自分を成長させることができるため、能力は高まり、可能性は広がり、人生でできることがどんどん増えていき、多くの人々から必要とされ、社会の中で自分の居場所をしっかりと確立し、幸福な人生を歩むことができる

ちなみに、最初にしっかりと母性を受け取れなかった人は、これらが全て逆の人生を歩むことになります。

  • 母性を受け取っていないため、父性を受け取れない。
  • だから自分の欠点に向き合うことができない。
  • そのため、何か問題が起きればすぐに「自分のせいじゃない」「悪いのは自分以外の誰かだ、あるいは社会だ」と責任転嫁して考えてしまう。自分を幸福にするのも不幸にするのも、全ては自分以外の誰かだという感覚で生きることとなり、どんどん無力になっていく。
  • そしていつでも自己嫌悪するばかりで、自分を成長させることができないため、能力は衰え、可能性はふさがり、人生でできることがどんどん減っていき、誰からも必要とされず、社会の中で自分の居場所を感じることができず、悲しい人生を歩むことになる。

このように母性とは、人間が幸福な人生を歩むために必要な「根本」を築く、とても重要な要素なのです。

子供が言うことを聞かないのは、母性が欠如していたから

子が公共の場で大騒ぎをしてしまったとき、親が叱っても言うことを聞いてくれないことがあります。
それは、母性が足りなかったからです。
母性が不足している子供は、「生きることへの安心感」が養われていないため、「小さな批判」であろうと耐えることができません。
だから、成長や分別を求められても、それを受け容れることができません。
その逆に、母性をしっかりと受け取った子供は、心に安心感が根付いているので、批判に耐えることができます。
だから、「こうしてはいけない」と言われれば、素直に受け入れることができます。
こういう子は大人になってからも、「健全な自己否定」を行うことができます。

「許すこと」と「我慢すること」は違う。

母性という言葉はとても曖昧な概念なので、よく間違った意味で使われています。
母性のことをしっかり理解できていない人は、よくこんな言い回しをします。

  • 彼氏が浮気性だった
  • だけど私は母性が強い人間だった
  • だからついつい我慢して、許してしまった

これは明確な誤用です。

そもそも、「許すこと」と「我慢すること」は違います。
我慢とはつまり、許していないのです。
これは本当は許していないのに、許したふりをしているだけです。
目先の衝突を恐れて、自分を偽っているだけです。
本当の「母性」とは、こういう「偽りの許し」のことではありません。
もっと心穏やかに、「全てを許す」と認識できている心理状態です。
少なくとも関係性をつなぎとめるために、本心を偽ることではありません。

真の母性は、子の自立を願うこと

黄金の夜明け団の魔術書によれば、このカードは基本的には「地」のエレメンタルに属しますが、少しだけ「風」も内包しているそうです。
そのため、本来は相性が悪いはずである風・火のエレメンタルと隣接したときも、大アルカナからは影響を受けるが、小アルカナからは影響を受けないと解釈するそうです。
地は「結合する力」です。
風は「分離する力」です。
この二つは、一見すると対立しているように見える力です。
しかしこのカードにおいては、この二つがどちらも内包されている。
なぜか。

僕なりに思うのは、母は子に寄り添うものですが、同時に真に愛情深い母は、子が自立しようとしたときそれを喜ぶものだからではないでしょうか。
子が自立し、離れようとしたとき、それを受け入れることができないことは、真の母性ではなく、ただの依存だとエーリッヒ・フロムは言いました。
真の母性においては、結合と分離がどちらも両立される。
だからこのカードも、地と風がどちらも内包されているのではないでしょうか。

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